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がんばっておかねをかせぐぞ

マテリアルデザインとバウハウスの教育概念

マテリアルデザインガイドラインをちゃんと読むと、バウハウスでの教育内容に近しいものを感じる。

 

バウハウスでのグラフィックの構成についての教育内容の1つに「色、形、大きさで平面の中にも距離感、動きが生じる」というものがあるそうだ。ブルーノ・ムナーリに師事を仰いでいた方の情報なので、明記した文献をちゃんと探して読んだ訳ではないが、パウル・クレーの絵画や研究内容からも垣間見れるものがある。

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モンドリアンの代表作のコンポジション上記内容に反し、「絵画は平面でなければならない」という思想の元描かれている。

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さて、マテリアルデザインについてだが、ガイドラインの最初に以下の文章が記されている。

 

時代を超えて共通する優れたデザインの原則と、科学技術の革新性と可能性とを融合させた視覚言語を作り出します。

 

上記内容からもわかるように、著者はおそらくバウハウスをはじめとする過去のグラフィックの歴史を参考にされていたのだろう。

さらに次項以降、全体的に目を通しざっくりまとめると

  • マテリアルデザインでグラフィックの構成要素とされるのは幾何学的な形である。
  • 構成要素がもたらす動きや3D的な配置にユーザーの行動を絡ませる
  • Android端末にて表示されるアプリ」というカテゴリに括られた際のアプリ全体のトンマナとして、要素のテクスチャ的メタファーや細かな決まりを明示
  • 細かな部分にも構成要素や3D的配置のルールを指定

以上4点が見受けられた。

 

バウハウスでは、色に関しては「赤が手前、青が奥」形に関しては「小さいものが手前、大きいものが奥」動きに関しては「流れが右から左にあるのはこの構成」など、色や形や構成がもたらす動きについての研究がされていたこともあり、本当にきちんと概念を理解するためには「構成学」を学ぶ必要があると考えられる。

現代の美術に関する初等教育内容とされるデッサンには「観察眼」を養うという目的があるそうだが(もちろん他にもあるだろうし、私がほぼデッサン未経験のため恐縮だが又聞きである。)ゲシュタルトで言われる「図と地」の関係を肌で感じ理論を理解するなど、非常に優れた教育内容であるとされている。

上記美術史を踏まえ、ちゃんとした美術教育を受けた方が再度ガイドラインを読むと理解が深まるのではないだろうか。(私はその分文献を多量に読む必要がありそうだ)

 

まとめ

  • 細かなルール(数字で明記されているものなど)に関しては逐一ガイドラインを確認の上デザイン作成を進める必要がありそう
  • NextActionとして、この本から概念の理解を進めていこうと思う。